【コラム】晩秋の養生


こんにちは。
麹町店の宇都宮です。

すっかり晩秋ですねー。
中医学では、秋は燥邪という乾燥が、冬は寒邪という寒さが体調を崩す原因となるので注意しましょうと教えてくれています。

身体はちゃんと反応してくれるもので、9月15日以降便秘になり(すぐ戻しましたが)、手はカサカサになりました。
お?と思って、湿度計を確認すると50%を切っていたではないですか。
私の体、すごーい。
で、9月の体験を踏まえ、本格的な乾燥にちゃんと備えた私です。
さて、いよいよ冬に向かっている今日この頃、皆様も冷えと乾燥対策を致しましょう。

また、秋は「肺」「大腸」が影響を受けやすく、感情では「悲しい」になります。
冬は「腎」「膀胱」が影響を受けやすく、感情では「恐れる」です。
色なら「白」「黒」、器官なら「鼻」「耳」となります。
おセンチになるのも秋ですもんねー。
秋はなんだか切ないですよねー。

さて、具体的にどう気を付ければいいの?ですが、
まずは乾燥対策です。
湿度計があるならば、湿度に注意し、住居の湿度を整えます。
無い場合は千円程度で購入できるので、これを機に手に入れてみてはいかがでしょう。
更に加湿器を購入してもよいですし、予算が難しいのであれば濡れたタオルを干すとか、浴室は開けっ放しとか、
家の中でもマスクを外さないとか(これはないか)、布団はすっぽり被って寝るとか。
乾燥はお肌によくないですし。
老若男女問わずツヤッツヤで美しくありたいものです。

これで、住居の湿度を整えました。
次は“暖を取る”ですね。
ストーブなしではいられないほど冷え込む日が増えてきています。
首、手首、足首を保護するとよいです。
マフラー・手袋・レッグウォーマーは必須です。
ストッキングにハイヒールでキメている方も、オフィスの中ではレッグウォーマーしちゃってください。
寒くてなかなか寝付けないという時は、布団をすっぽり頭まで被ってみると早く温まります。
寝る直前に足湯をする、ホットミルクに蜂蜜とウイスキーorブランデーなんかもいいですね。
なんだかオシャレですね。ふふ。
ブランケットにくるまって、湯気のでるマグを両手で持ってフーフーする。なんて可愛らしいのでしょう。

最後に食です。
秋と冬は、味で言うなら「辛」「鹹(塩辛い)」です。
食は「肺」を潤すもの、体内の水分を補うもの、辛いもの、「腎」を補うもの、身体を温めるものを摂りいれましょう。
但し、鼻や喉から風邪を引きやすかったり、便秘がちな人は辛いものはほどほどに。

潤すもの 蓮根・豆腐・豆乳・大根・白きくらげ・山芋・百合根・白菜・ヨーグルト・杏仁
肺を助けるもの はちみつ・豆乳・大根・白菜・銀杏・白きくらげ・梨・リンゴ・蜜柑・枇杷
腎を助けるもの 黒豆・胡桃・海老・黒ゴマ・栗・昆布・ワカメ
温めるもの 黒糖・生姜・葱・ニンニク・ニラ・シソ・玉ねぎ・かぼちゃ・羊・海老・鹿・シナモン・フェンネル
辛いもの・鹹いもの 唐辛子・山椒・胡椒・ニンニク・ニラ・生姜・昆布

ご飯なら、豆乳鍋と辛い鍋の二色鍋とかいいですねー。
ハニージンジャーティーと黒糖とクルミのパウンドケーキやシナモン効いたパンプキンパイのオヤツとかもいいですね。

最後の最後に、悲しまないこと・考えすぎない(クヨクヨしない)こと。
悲しいことがあった時は仕方のないことですが、これからドンドン日が短くなり、
どうしても陽気な感じではなくなってきます。
日の短いヨーロッパでは冬季うつという言葉もあるくらいです。
なるべく外に出て良く動き、美味しいもの食べて、来るべき本格的な冬に向けて体力をつけることです。

姿勢も重要です。猫背になると肺の動きも制限されますし、新鮮な空気が身体に入ってきません。
俯いていれば、どうしたって気持はマイナスのことが多いはず。
背筋を伸ばしてまいりましょう。
肺経・大腸経の経絡が腕に通っているので、腕を広げて深呼吸もオススメです。
深呼吸の前に、一度体の中の空気を吐ききってね。

季節の養生法シリーズ 冬 その2


こんにちは。
麹町店の宇都宮です。
連日、我が家の朝は氷点下で寒いです。都内ですが。

さて、前回はこの時期に選ぶべき食べ物をお伝えしますと予告いたしました。
予告どおりまいります。
冬は、「腎」を労りたいので、腎の帰経の食べ物をメインに選びます。
代表的なものを挙げますね。

・腎のもの 黒豆・小豆・ササゲ・黒ゴマ・クルミ・豚の腎臓・羊肉・鹿肉・鶏の砂肝・イシモチ・エビ・牡蠣・昆布・栗
・身体を温めるもの 生姜(生より干したものの方が強力)・シナモン・ナツメグ・フェンネル・ニンニク・葱・ニラ・クルミ・エビ・羊・鹿
・寒さによって滞りがちな血行をよくするもの 紅花油・酒・赤ワイン
・気をめぐらすもの 玉ねぎ・柑橘類
・秋に引き続き、乾燥を防ぐもの 蓮根・大根・ユリ根・豆乳・豆腐・杏仁・白きくらげ・銀杏・山芋・鶏卵
・脾(消化を司る)を労わるもの 薩摩芋・米・じゃがいも・ハトムギ・大豆

を選びましょう。

基本的に、旬のものを選べば問題ありませんが、
献立で言うと…

●朝ごはん
野菜スープ(山芋・大根・人参・蓮根・椎茸入り)
生姜紅茶
トースト 黒ゴマペーストとはちみつを塗って

●10時のおやつ
焼き芋と黒豆茶

●昼ごはん
カキフライ定食

●3時のおやつ
みかんとジャスミン茶

●夜ごはん
ジンギスカンで忘年会
羊にはフルボディの赤ワインがきっと合います。
ぶどうの品種はカベルネ・ソーヴィニヨンがよいでしょう。
これは私の好みです。

●夜おやつ
シナモンミルクと、黒糖クルミ

などが良いですね。
かなり食べ過ぎの感があります。
本当はこんなに食べちゃダメです。腹八分です。

但し、元々暑がりの方、火照りやすい方は身体を温めるものの採りすぎは注意です。

食べ過ぎでお疲れになってしまったら、当店で内臓デトックスもみほぐしを受けられてはいかがでしょう?
もしくは、スワロフスキー付美容鍼で胃や脾のツボに貼り、準備万端で挑むのいいかもしれません。
スタッフ一同、お待ちしております♪

季節の養生法シリーズ 冬 その1


こんにちは。
麹町店の宇都宮です。
12月に入り、いよいよ冬将軍様がお出ましになったご様子です。
我が家では、昨日雪が降りました。都内なんですが。

さて、冬は中医学では「腎」を養生します。
「腎」は先天(せんてん)の精(せい)と言う持って生まれたエネルギー(生命力)を蓄えているところです。
先天の精は、成長と老化に関係しています。
ということは、腎を養生すればアンチエイジングにも繋がります。
どんな風に過ごせばよいかと言うと、やがて来る春に向けてじっと蓄えるように過ごしましょう。

具体的には、
・体力を消耗させ過ぎない(サウナや汗をかきすぎるのはNGです)
・体を温める
・食材は 「腎」を助けるもの/温めるもの/血行をよくするもの を選ぶようにする
・早寝遅起き(日の出日の入り時間を基準とします)

です。

私の理想的な過ごし方は…

良く寝て、起きたら少し散歩をし、
シナモン入りのミルクパン粥の朝ごはんを食べ、のんびり家事をこなして、
根菜がいっぱいのスープの昼ごはん、暖かい日中は散歩と読書をして過ごし、
鹿肉の赤ワイン煮込みをメインにディナーにして、暖炉の火を見ながら語らい早めに寝る。

ですね~。

次回は、この時期選ぶべき食材についてお話しします。
お楽しみに~。
宇都宮