【コラム】季節の変わり目の過ごし方 冬から春へ


こんにちは。
麴町店の宇都宮です。
今日もまた寒いですね。

さて、いよいよ春になろうとしています。
三寒四温は三月が寒くて四月が暖かいではありません。注意してください。

そんな春になろうというこの時期は、
冬に冷たくて固まっていたものが、融けて緩んでくるのです。
地表が温められ、地中の水分が水蒸気となって地面が湯気が立っているように見えるのです。
若草や蕾がニョキニョキ出てくるように、人や動物、鳥や虫たちもニョキニョキ出てきてウロウロし始めるのです。
陰と陽に分けると、陽が強くなっていく時期です。
ちょっと浮足立った感じで、気が上がりやすく、頭痛やめまい、目の疲れやイライラ、のぼせ、疲れやすいなどがの症状が多く見られる季節なのです。
五臓六腑で言えば、「肝」と「胆」の季節です。
「肝」は血を造り、解毒をし、気を巡らし、「感情」にも深く関わります。
「肝」を伸び伸びと働きすぎない程度に働かせるのがよいのです。

では、そんな季節の変わり目をどう過ごせばよいのか?

中医学の古典中の古典、『黄帝内径』では、
春は多少遅く寝てもよいが早起きをし、庭を散歩しろ。
髪も服もゆったりとしたものがよい。
心もやりたいことを見つけ、それを育てるのが良い。
春に活動的にならないと、病気になってしまう。

とあります。

というわけで、色々踏まえて簡単にまとめると以下の通りです。

◆まだ寒いけど頑張って早起き
◆何か新しいことを始めてみようかななどとお風呂に入りながら思う
◆ゆっくり散歩で大地を踏みしめる(伸び伸びと。できれば午前中)
◆瞑想で静かな時間を持つ(フワフワしすぎてしまうのを落ち着かせる)
◆軽くストレッチをする(流れをよくする)
◆旬のもの、「肝」を労わるものを食べる(いわずもがな)

この中から、ストレッチを詳しく書きます。
先ほども書きましたが、春は「肝」と「胆」です。
人の体には経絡という気の流れの線があります。
「肝経」は、足の親指の爪の二指側から始まり足の内側を通ってお腹、わき腹まで。
「胆経」は、目じりから始まり、耳→側頭部を何往復かして→首→体側を通って足の四指の外側の爪まで。
この二つのラインを意識してストレッチします。
柔軟性を高めるのが目的ではなく、経絡を意識することを目的としています。
いずれも20秒を限度としてください。

まず、「肝」ストレッチ。
1.お腹を伸ばす
正座します。そのまま上体を倒して寝ます。
お腹が伸びればOKなので、寝られない人は、手で上体を支えて倒せるところまででよいです。

2.足の内側を伸ばす
1の状態から、正座をほどきます。仰向けで寝た状態ですね。
そうしたら片足を立てて、その足を内側に倒します。
これも倒れるところまででよくて、膝が付かなくてもOK、倒した側の腰が浮いてもOKです。
足の内側がストレッチされます。もう片方も同じようにやります。
親指の爪から内側通ってお腹までを意識してください。
膝は痛めやすいので注意してください。

次に「胆」ストレッチ
1.足先から脇の下まで伸ばす。よくあるストレッチなのです。
仰向けになります。両手は肩の高さで開いておきます。
片足を上げ、反対側に倒します。顔は足と反対側で、肩はなるべく浮かせない。
腰がひねられています。足の小指から脇の下までのラインを意識してください。
もう片方もおなじようにやりましょう。

2.体側を伸ばす。これもよくあるストレッチなのです。
足を開けるところまで開いて(無理はしない)座り、体側を伸ばすように上体を横に倒します。
手で上体をささえで無理のないところで。

3.首を伸ばす
首を横に倒します。手でちょっと負荷をかけてもよいですが、頭の自重だけでも十分です。
首は20秒もいりません。適当なところでOKです。

ストレッチが苦手という人は、ラインを指でなぞるだけでもOKです。
怪しくても、「肝経」「胆経」とつぶやきながらなでてみましょう。

次回は、春に食べるべき美味しい食べ物についてです。
お楽しみに。